【米国 New York】 アメリカでの出産で知っておくと良いこと
出産は人生における一大イベントです。それを海外で行なうということは、思っているよりもとても大変なことです。私は、実際にニューヨークのマンハッタンで第二子を出産しました。旅行で使用するような基本的な英会話もできないほどの英語力しか持ち合わせていませんが、日本に帰国しての出産ではなくアメリカで出産したのには大きく2つの理由があります。
- 1. 長子を長期休学させるわけにいかなかった
- これが一番大きな理由です。帰国するとなると当時小学1年生だった長子も連れての帰国になり、行き帰りで半年ほどの休学になります。
- 2. マンハッタンには日本人産婦人科医がいた
- 英語が得意な人であっても、医療関係は日本語で行ないたいという人はたくさんいます。まして私はほぼ話せないも同じだったので、当然日本人医師にかかることにしました。日本人医師がいなければ、迷わず帰国しての出産を選んだでしょう。
アメリカで出産をしてみて、事前に知っておけば良かったと思うことがいろいろあったのでここでご紹介します。
産前
医師選びと英語力
先生は日本語で話せるからといって日本語ですべてがまかなえるわけではなく、受付や予約などは英語で行わなければならなりません。診察前の尿検査や血圧・体重測定などは現地のスタッフがしますし、先生の診察が代診のことさえありますので、ある程度の英語力は必要となります。とはいえ、日本人の患者さんが多いのでスタッフの方も英語が話せない患者さんの対応に慣れており、そこまで身構える必要もないでしょう。
また、文化の違いもあるでしょうが、全体的に自己主張が求められます。知りたいことは自分から言わないと教えてもらえません。英語が話せないために苦労した場面はいくつもあります。
出産前後の基本的な資料がもらえなかった
入院準備や基本的な育児の資料など、長子のときに日本の病院では当たり前にくれた資料のようなものは言わないともらえませんでした。入院期間が短いので母乳指導や沐浴指導もなく、自分で出産病院が行なっているツアーや勉強会に参加しなければなりません。
検査が少ない
母子ともに特に問題がない場合、エコー検査は2、3回しか行なわれません。アメリカでは普段診察してくれる医師の医院とは別に、エコーや遺伝子検査用の血液採取などの大掛かりな検査を請け負う施設があり、自分で予約をとります。
出産
診察、検査、出産の場所が別
普段は産婦人科医のオフィスで診察を受け、大掛かりな検査は別の施設に自分で予約をして受けに行き、出産は産婦人科医が提携している大病院で行なうというのが基本的なスタイルです。
この流れをきちんと理解しておらず出産病院を把握していなかったため、私は陣痛中にグーグルマップで出産病院を探すハメになりました。しかも大学病院だったので検索しても病院がなかなかヒットせず、ものすごく焦りました。
無痛分娩
順調にお産が進んでいる妊婦の様子をまめに確認することはなく、陣痛に耐える傾向にある日本人は放置されやすいです。私は結局麻酔を打つタイミングを逃され、分娩室も用意されないまま手術室で産むことになってしまいました。痛いなら麻酔してくれって言わないと、と言われたので自己申告は大事です。
とはいえ、出産は基本的に無痛分娩です。自然分娩などを希望する場合はその旨を自分から伝え、受け入れてくれる病院も探さなければなりません。
逆子と教えてもらえなかった
聞けば教えてくれましたが、それは特に問題のうちに入らないようでした。逆子なら帝王切開になるだけと言われたので、帝王切開自体避けた方がいいものという感覚ではないようです。
産後
入院期間が短い
広く言われていることですが、アメリカは入院期間は2日です。帝王切開でも3日。動いた方が予後がいいという方針で、出産直後から歩かされます。
無痛分娩が広く浸透しているので体への負担が少ないことや家事育児に協力的な男性が多いこと、出産後だけのお手伝いさんを雇うのが一般的、ということもあって出産後のママの負担が日本ほどないことも大きいようです。夜間授乳だけのお手伝いさんもいるほどです。
病院と提携しているカメラマンが撮影してくれる
退院までの短い時間の中で、家族写真などを撮ってくれます。決して安い値段ではないのですが、やはりプロに撮ってもらった写真はすごく良い仕上がりでした。診察に支障のない程度の薄い化粧であればアメリカでは何も言われなかったので、化粧品も入院グッズに入れておく方がいいでしょう。
書類提出が早い
出生届を入院中に提出するため、子どもの名前は入院前にある程度決めておいた方がいいでしょう。また、退院後にかかる医師の名前を書く必要があります。新生児を診察してくれる医師と出産前からコンタクトをとり、出産後にかかりつけ医になってもらえるようにお願いする必要があります。
退院の際抱っこでは帰れない
ベビーカーかカーシートに入れてベルト調整までしてからでないと、新生児室から出してもらえません。マンハッタンはシート着用が義務付けられているので、タクシーに乗る時にも必ずカーシートを使います。特にマンハッタンの駐在員は車を所有していないことが多いので、カーシートは退院時しか使わないことが多く、出産の近い友人同士で共同購入している人も多いです。
大統領からお祝いカードがもらえるかもしれない
ホワイトハウスのホームページから個別にメールを送ると、お祝いカードが大統領から送られるようです。以前はカードを申請するためのページがあり実際にカードも届いたのですが、大統領が変わったことによってそのページはなくなったようです。
参考
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