母乳不足のサインと原因・対処法
母乳育児はミルクと違い、赤ちゃんがどのくらい飲んでいるのか分からないため、本当に足りているのかと心配になるお母さんが多いと思います。母乳不足をチェックするためのサインや、対処法をまとめましたので参考にしてください。
母乳不足のサイン
■赤ちゃんが泣くのは母乳不足だけが原因ではない
授乳直後におっぱいをほしがってきたり、激しく泣かれると、心配になることがあると思います。しかしそれは母乳不足だからとは限らず、おむつが汚れていたり、眠かったり、単に機嫌が悪かったり、様々な理由で赤ちゃんは泣きます。1時間おきに常に泣くような状態であれば、母乳不足の可能性もありますが、必ず赤ちゃんの体重増加で判断するようにしてください。
■おしっこ・ウンチをチェック
おしっこが1日6回未満、ウンチが3日以上出ていない場合は、母乳不足の可能性があります。体重が増加していれば問題ないですが、総合的に判断するためにも、日ごろからおしっこ・ウンチの回数をチェックするようにしましょう。
■体重チェックが判断の鍵
母子手帳にも記載してある、パーセンタイルグラフと呼ばれる成長曲線を定期的にチェックしましょう。産まれた時の体重に個人差があるので、曲線の幅に入っていないからと心配する必要はありません。曲線に沿って赤ちゃんの体重が順調に増えていれば、母乳は足りていると判断して問題ありません。
【1日あたりの体重増加の目安】
- 1~3ヵ月:25~30g
- 4~6ヵ月:20~25g
- 7~9ヵ月:10~20g
- 10~12ヵ月:7~10g
自宅で詳細な体重をはかることが難しい場合は、小児科や保健センター等で体重をはかってくれますので、問い合わせてみてください。
母乳不足の原因
母乳不足の原因は、以下のようなものがあげられます。
- 母乳の分泌量が少ない
- お母さんのストレスが多い
- 赤ちゃんが上手に吸えていない
- 授乳の回数が少ない
他にも原因はあると思いますが、お母さんが母乳が不足しているのではないかと過度に心配することが一番よくありません。母乳育児は、「母乳で育てよう」というお母さんの意思が何より大切だと言われていますので、冷静に原因を見直し改善策をとっていきましょう。
母乳不足の対処法
1、授乳体勢を見直す
赤ちゃんが上手くおっぱいを吸えず、それが原因で母乳の分泌が減少していることも考えられます。赤ちゃんが乳輪から乳首までしっかりとくわえているのか、角度はどうか等、色々な授乳体勢を試してみましょう。
2、授乳は最低1日10回
ミルクの場合は、飲ませる時間が決まっていますが、母乳は赤ちゃんがほしがるだけあげて問題ありません。赤ちゃんが吸ってくれることで母乳の分泌が盛んになりますので、母乳不足を感じる場合は1日10回以上あげてみましょう。また母乳は夜中2時頃が一番よく分泌されるようなので、夜中2~3時頃は必ず授乳をしてみましょう。
3、和食を中心としたバランスの良い食事
母乳に良い食べ物は、炭水化物と根菜類です。甘い食べ物や乳製品は控えめにし、主食7割、副菜3割の、和食中心の食事を心がけましょう。
4、1日3リットル程度の水分をとる
血液からできている母乳を作るためには、たくさんの水分が必要です。食事ではスープ系の料理を多く取り入れ、温かい飲み物をこまめに飲むようにしましょう。
5、ストレッチ等の簡単な運動を取り入れる
ストレスをためないように、気分転換が必要です。激しい運動よりも、軽めの運動の方がストレス発散には適しているので、少し外に出て散歩をしたり、ストレッチをする時間を取り入れてみましょう。
助産院や医療機関に相談して不安を解消
母乳育児をしている多くのお母さんが、産婦人科の母乳外来や助産院で、おっぱいマッサージ等の対応をしてもらっています。赤ちゃんが飲みやすい授乳の仕方や、おっぱいケアの仕方等、早くから聞いておくにこしたことはありません。過度に心配をしたり、一人で悩まず、早めに助産院や医療機関に相談しましょう。また、母乳が足りない場合はミルクを足してあげても構いません。それよりも、赤ちゃんにお母さんの笑顔を見せてあげることが一番大事ですので、悩みすぎないようにしてください。
参考
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